アプリ開発:個人制作での囲い込み戦略

By | 2016年7月22日

個人制作でも可能な囲い込み戦略

アプリを制作しても利益が上がらないので戦略を練ることにしました(今から1年半前のことです)。未だに利益的には成功していないのですが、無策の頃よりはマシになってきました。

事業では業績を安定させるには顧客の囲い込みが重要になります。それに倣ってアプリ制作でも囲い込み戦略をすることにしました。しかし一人でアプリを開発するため投入できるリソース(時間や資金)は少なく打てる手は限られています。

囲い込み戦略をとったのは以下の3アプリです。1年間で3アプリ…とても弱々しい囲い込みです…。

関連記事:弾幕の器
2015年3月にリリースした弾幕ゲームです。敵艦艇に搭載された砲塔をすべて撃破すると攻略成功です。
関連記事:弾幕の器2
2015年9月にリリースした弾幕ゲームです。弾幕の器の続編でアイテムのある弾幕ゲームです。アイテムは7種類あり戦闘には3つまで利用することができます。
関連記事:弾幕の檻
2016年5月にリリースした光が綺麗な弾幕ゲームです。戦術的な要素が少なく純粋な弾幕回避能力が必要になっています。

未完成リリース&継続的な追加コンテンツ

囲い込みの初期戦略には継続的な商品リリースが大切です。しかし1人での制作では囲い込みに必要なアプリ数を用意することは難しいです。なので完成してからのリリースではなく未完成でリリースして順次ステージを追加することにしました。

例えば「弾幕の器」のステージ数は100なのですが、初回は40ステージしか間に合いませんでした。残りのステージはメニュー上に「comming soon」と表示し、1ヶ月毎に20ステージを追加することを記載しました。毎月ステージが追加されることで「囲い」を維持しようとしたわけです。

アプリの質を落とせば毎月アプリをリリースすることも可能だったと思いますが、低品質のアプリでは囲い込みは成立しません(質の悪い商品には顧客が付きません)。なので上記のような戦略をとりましたが、結果としては以下のようにインストール数を減らすことなく完成まで漕ぎ着けました。
最後の方で急増したのはツイキャスでの実況が原因らしいです。しかし弾幕というプレイヤーを選ぶカテゴリのため、すぐにアンインストールされてしまったようです…。

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次回予告と進捗報告

前項のように追加コンテンツがある間は囲い込みが成立します。しかし完成してから、次のアプリをリリースする間は何もできません(中堅以上の制作会社なら別チームのアプリを続けてリリースできるのでしょうが)。これでは囲い込みが解けてしまいます、なので対策をしなければなりません

私が取った戦略はアプリに次回予告を付けることと、youtubeで進捗状況を「継続的に」報告したことです。下の画像が「弾幕の器」と「弾幕の器2」の続編予告です。トップページに配置し目立つようにしました。

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進捗動画は以下のような感じです(順序が混乱しないように日付を入れるようにしています)。毎回内容は薄いのですがチャンネル登録者数が60を超えて嬉しいです。

このような戦略の結果、「弾幕の器2」では下図のようにインストール数が推移しました。前作の「弾幕の器」のグラフとは異なりインストール数の初期速度が大きくなりました。これは新着ランキングに影響するので「ある程度は」重要です。
今後はランキングの重要性は下がっていくと考えています。そのあたりは別の記事にする予定です。

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個人の限界

このように戦略的にはある程度成功しましたが、持久力(弾幕のネタ)が切れてきました…。囲い込み戦略には質を維持したまま継続的にリリース(または更新/追加)が必要なので大ピンチです。

結論として一人で囲い込みは無理と判断し、以下のような記事を書くに至りました。複数の制作者と組んでの囲い込みが重要になってくると思うのです。

関連記事:競合アプリの応援
自分のアプリをリリースした前後に競合しているゲームをブログやtwitterで紹介していたりします。

ですが結局は「パワーアップの無い弾幕ゲーム」で利益を上げることは今後難しくなると判断し、具体的な勧誘はやめました。利益の見込めないビジネスに巻き込むのは良くないですから。

関連サイト:アプリマーケティング研究所
「カジュアルゲームはスマホ、骨太ゲームは3DS」スキップモアが語る、1,300万円稼いだアプリとスマホじゃ儲からなかったゲームの話。

とはいえ完全に諦めたわけではありません。「パワーアップの無い弾幕ゲーム」に隣接したカテゴリで利益を上げられそうな所をリサーチしてから動こうと思います。
でもパワーアップの無い弾幕ゲーム(戦略性も高い)は趣味的に好きなので「別カテゴリで利益を上げたら」また作る予定です。

戦略的な連携は必須になる?

前回の記事で大手制作会社が本格的な囲い込み戦略をとっていないと説明しましたが「時間の問題」だと思うのです。やがてはコンビニによって淘汰される個人商店のような状態になる予感がします。
被害が大きそうなのは継続的に利益を出し、主業としてアプリ制作を行っている個人/小規模制作会社だと思います。

アプリ開発:囲い込み戦略
サーバー系の知識に乏しいので記事のようなことが可能なのかは分かりません。もし可能なら大手制作会社と小規模開発者との棲み分けも薄くなっていく気がします。

個人開発者の大半は「副業的にアプリを制作」していると思うので、致命的な損害は少ないかもしれません。しかし利益を上げにくくなるのは確かだと思うのです。

アプリ制作での囲い込み戦略はスケジューリングや品質管理が大切だと思うので、カテゴリ/ジャンルによっては連携が難しいかもしれません。でも模索する価値はある気がします。

 

2 thoughts on “アプリ開発:個人制作での囲い込み戦略

  1. 浜田 明志

    アプリの開発者です。
    参考になります。

    youtubeで進捗状況を「継続的に」報告は、効果があると思うが、実践するのはむずかしい。

    アプリ名 『文字入れ加工 縦書き』
    https://play.google.com/store/apps/details?id=air.AddText

    というアプリをリリースしました。
    今年の5月にリリースして数ヶ月は、全然ダメでした。
    しかし、その後、アプリのバージョンアップを第一に考えて、実行しました。

    すると、アクティブユーザーが、右肩上がりに増え続けています。

    お金を稼ぐレベルではありまんが、満足できます。

    Reply
    1. designdrill Post author

      記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
      たしかにyoutubeでの報告は大変ですね。私もtwitterでの簡単な進捗報告に移行しました(youtubeも細々と続けますが)。
      バージョンアップによって利用者の要望に応えるのはとても重要だと考えています。
      さらにgooglePlayはgoogle検索同様に「地道な更新」がASO的に加点されランキング的にも有利になっていく気がします。
      お互い頑張りましょう!

      Reply

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