制作者同志の連携でやろうとしていたこと
前回の記事で「制作者同士の囲い込み戦略を(一時的に)諦めた」と書きましたが、具体的には何をしようとしていたかを書こうと思います。
事業では業績を安定させるには顧客の囲い込みが重要になります。それに倣ってアプリ制作でも囲い込み戦略をすることにしました。
興味の持続
安定してDL数を得ている制作会社や個人制作者の方のアプリで良く見られる戦略は「アプリ内で自社アプリを紹介」するものです。昔はバナーを配置する程度でしたが、最近はプッシュ通知で新作アプリのリリースを知らせたりもしてきます。
別の記事で説明する予定ですが、私はランキングからの流入は減っていくと考えています。なのでランキングに頼らないアプリの告知方法に興味があります(前述の戦略はランキングに頼りません)。
アプリ制作会社や主業としてアプリを制作している個人の方はアプリを多くリリースできるので、自社アプリ紹介によって興味を持続させることができます。しかし副業で制作している方はアプリ数が少ない(リリース間隔が長い)ため、興味を持続させることができません。つまり、次のアプリ完成をお知らせする前にアンインストールされてしまいます。
制作者間で告知しあう
ということでアプリの少なさ(リリース間隔の長さ)を他の制作者と協力することで解決すればよいと思ったわけです。具体的には以下のような感じで「これからの更新情報」と「アプリの紹介」へのリンクをTOPページに付けることです。これらのページはネイティブだけでなくCocos2dやUnityも対応しているWebViewを利用し外部のHTMLを表示させることを考えていました。
告知にアプリのアイコンを利用すると見た目がウォール広告のようになってしまうのでNG(AppStoreでリジェクト対象となる)。スクリーンショットにしてアプリの紹介記事っぽくする。
この仕組みがあれば、「アプリをクリアした後でランキングを経由せずに次はこのアプリを遊ぼう!」とユーザーを囲い込むことができると思うのです。いかがでしょうか?
「おすすめアプリ」は既存のアプリ、つまり過去方向への誘導。「更新情報」はこれからのアプリ、つまり未来方向への誘導となります。
注意すべきなのは、連携するアプリが似たカテゴリで似た品質に絞る必要があると思います。別カテゴリのアプリが混ざると、そこでユーザーの興味が離れる可能性があるからです。また低品質のアプリが混ざっていてもユーザーが離れてしまうでしょう。
ちなみに、私が連携しようとしていたカテゴリは「硬派?なシューティングゲーム」でした。
自分と似たカテゴリの制作者がいない場合は、別の括りを考えても良いかもしれません。たとえば「カワイイ猫がでるゲーム」とか「脳トレ系」などです。また、仲の良い開発者で集まって同じカテゴリに集結してアプリをリリースしていくのも良いかもしれません。
育成の要素がある継続期間の長いアプリでは連携の意味は少ないと思いますが、それ以外の継続期間の短い(短期間でクリアできる)ほとんどのカテゴリで有用だと思います。
誰が離脱しても問題のない仕組み
副業でアプリを制作する方は、主業が忙しくなりアプリ制作から離脱するケースもあると思います。なので告知ページに表示するHTMLデータは開発者の中の一人が責任を持って1つのサイトに設置する(左下図)のではなく、開発者が各々のサイトに設置する方法(右下図)を考えていました。
HTMLの内容はメールやSNSでやりとりをして決めていけば良いでしょう。他にもリリースするアプリの日付が近くなりすぎないような調整もメールやSNSで話し合う必要があるでしょう。
連携といっても作業負荷や責任が重いと「主業が別にある副業アプリ制作者にはキツイ」ですから、負荷や責任は分散し軽くすべきでしょう。
この案は前々回の記事の最後「各アプリがポータルに」の内容を複数の制作者で実現する戦略です。
サーバー系の知識に乏しいので記事のようなことが可能なのかは分かりません。もし可能なら大手制作会社と小規模開発者との棲み分けも薄くなっていく気がします。
とりあえずヤル
連携については延期状態ですが、とりあえず次回作では「新着情報」をhtmlにしてWebViewを利用してアプリに表示する仕組みを導入します。この仕組みは審査を通さずに新着情報を更新できるので連携が無くても有用だと思うのです。ソシャゲの新着情報と同じしくみですよね。
twitterを本格的に初めてみた。ブログの更新記事をつぶやくのがメイン。あとCocos2dやUnity、その他アプリ開発に関連するツイッターの方をフォローして情報も集められたらなぁと思います。
— 柳澤@ゲーム作るよ (@designdrill) 2015年12月28日