アプリ分析:ルインズラン

投稿者: | 2016年6月20日

光映える静かな世界

世界観がとても素敵なランゲームです。私は光の映える薄暗い世界が大好きです。前回の記事「到達経路と世界観」にも書きましたが世界観は個人開発者が生き残る上での武器になると思うので、このような世界観を構築できる方は羨ましい限りです。

ゲーム内容も主人公をパワーアップした際の中毒性はなかなかなものです。パワーアップのオススメはAGI(ゲージの貯まる速度が上がる)とCUR(残り時間の伸びが良くなる)です。以下は私のプレイ動画です(AGIとCURはMAXまで上げました!)。

主人公のモーションの可愛さ背景の描きこみは凄まじいです。オープニングも素敵!。しかし…



操作感に問題が…

まずは私以外にもプレイ動画をアップしている方がいるので観察してみました。説明で「タイミングよくタップ!」の部分を確認しているにもかかわらず、ゲーム画面では「ボタンを連打」しています。私も連打していました…。この勘違いで「操作感が悪い」と思い離脱する率は高いと思うのです。なので別案を3つのほど考えてみました。

連打するゲームに変更

ボタンを連打するとゲージが貯まり、ゲージが満タンになると1歩進むゲームにしてしまう。ステータスのAGIはPOWに変更して1タップあたりのゲージが増える量を増加する。


この案はシンプルですが序盤は疾走感がありません(たくさんタップしないと進まないので)。カジュアルゲームでは最初の数回でプレイヤーの心を掴まないといけません。なので次案。

素直に1タップ毎に1歩進む

これは私のプレイ動画に近い感じになると思います。スピードが速いのでスリル感がでると思うのです。この案だとステータスのAGIが必要なくなるので、代わりにLIFEを追加し、下図のようにライフがある場合は天井に耐えて潰されなくするとか、でしょうか?。

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音ゲーのUIを導入

タイミングが大切なゲームといえば「音ゲー」なので音ゲーのUIに寄せる。例えば下図のようにして流れてくる矢印マーク(左から右に流れる)に合わせてタッチするとか。ステータスのAGIを上げると矢印マークの来る間隔が短くなるようにすれば現状の仕様と矛盾しないと思う。


音ゲーと異なり矢印マークをスルーしてもOKなので、下図のように説明を書いておく必要がありそう。あと左利き用にUIを反転できると良いかも。ついでに右の画像は思いつきで追加したUI。ちょっぴり音ゲーの度合いを上げてみました。

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姉妹アプリとABテスト

ABテスト(wikipedia)はテストプレイに導入しても良いと思います。ゲームの経験が豊富なテストプレイヤーであれば、1種類のゲームだけでも過去の経験と照らし合わせて的確な意見を出せると思いますが、一般の方に1つのゲームを渡しても有用な意見をもらうのは中々難しいのです。

しかし少し異なる2つのゲームであれば素人テストプレイヤーからも的確な意見を引き出せると思うのです。対象が1つしかないと否定的な意見を述べにくいのですが、2つあれば「〜の方の〜が良い」という形で相対的に否定的な意見をくみ取ることもできます。

・AとBどっちが楽しい? →Aが好き → 何故? → スリルがあるからかな

このゲームの作者さんがゲームのリリース後まもなく以下のようなツイートをしていました。想定よりもDL数が伸びていないのでしょうか…。としても、これだけの世界を構築したのですから見限るのは早すぎる気がします(それに運ゲーのニーズはもっと少ないように思います)。

前述のように、あまり工数をかけずに操作性やゲーム性を変更することは可能だと思います。なので「完全なる運ゲー」を作る前にルインズランのバリエーションを作成してテストプレイで意見を回収しニーズの調査しても良いと思うのです。

AppStoreでは似たようなゲームを登録すると怒られますがgooglePlayでは可能なので、姉妹アプリ「コインズラン」としてリリースし反応を見るのも良いかもしれない気がなくもないです。たぶん。

あと主人公が可愛いので、前作の「パラソルドライブ」と同じくらいアイコンでの主人公の扱いを大きくしても良いとも思うのです。

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説明しすぎるくらいがちょうど良い?

ゲームの流通量が少なく有料だった時代には、ゲーム中のギミックを見つける楽しさに価値があったと思います。しかし大量の無料ゲームが流通する現在では、ギミックに気付く前にアンインストールされてしまう危険性があると思うのです。

なのでカジュアルゲームでは説明しすぎるくらいがちょうど良いような気がします。実際に前述の動画では「天井のコイン」を取ろうとしていませんし…。他にも床や天井が光っている場所は安全地帯ということも気がついていないような気がします。

とはいえ説明書を読まない方も多いので、「スライムクライム」のようにステージ中で説明してしまうのが良いかもしれません。

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説明書(ヘルプ)ついて

説明書の場所が最初よく分かりませんでした…。説明書がSETTING内にあるのは違うような気がします。説明書は読まれないケースが多いと思いますが、必須なコンテンツだと思うのでTOP階層に配置した方がよさそう(アイコンも初心者マークではなく「?」とか定番の方が良いと思う)。

そして説明書が見たいだけなのに、毎回オープニングを視聴させられるのはつらいかも(スキップもできませんし…)。オープニングと説明書は分けるべきだと思うのです。

作者らしい「何か」

前回の記事「到達経路と世界観」の最後で以下のように書きました。

オーソドックスなゲームを世界観で包み、ワンポイントで作者らしい「何か」を入れておく。そんな自然さが大切な気がしました(バランスは非常に難しそうですが…)。

1つのゲームに割かれる時間は徐々に減っていくと思うのです。その状況では継続率を上げるために有効だった「コレクション」系のコンテンツの効果は薄くなると考えています。

このゲームの主人公はとても魅力的なので、コレクションの代わりに「主人公を幸せにできる何か」があると良い気がします。例えばメニューに「主人公の部屋」があり、主人公と幼い妹弟(各2コマくらいのシンプルなアニメ)がいます。

スタート時には部屋はボロボロで妹弟は飢えています。しかしゲームで頑張る(コイン獲得?アチーブメント達成?)と主人公達の生活ぶりが改善(10段階くらい)されていき、幸せになっていくというのはどうでしょう?。お宝を集めるよりもプレイヤーのモチベーション維持に効果的な気がします。


これだとGameOverになったとき、帰らぬ姉を待つ妹弟が不憫かな…。


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