SF小説:時間封鎖

By | 2016年6月9日

テラフォーミング

最近SFの記事を書いてないので、今回はSF。今期のアニメで「テラフォーマーズ」が放映されているので、テラフォーミング(wikipedia)が印象的な「時間封鎖」を紹介しようと思います。

時間の進みが1億分の1

テラフォーミングは非常に時間のかかる事業で、比較的容易な火星でも数千年は必要と見積もられています。そのためSF小説でもテラフォーミングの過程を追うようなタイトルは非常に少なく、大抵はすでに「テラフォーミングが完了」した世界が舞台となっています。

しかし「時間封鎖」ではテラフォーミングの過程を観察しながら物語が進んでいきます。なぜ過程を観察できるかというと、謎の知的生命体(作中では仮定体と呼ばれる)が地球をSPINという膜で覆い時間の進行を地球だけ1億分の1にしてしまったためです。地球上の1年が火星の1億年(地球の1秒は火星の約3年8ヶ月)というシチュエーションなのです。

太陽の寿命はあと50億年で尽きると考えられているので、このシチュエーションだと50年後に地球が滅ぶことになります。それはヤバイということでSPINの影響がない火星を居住可能にテラフォーミングしようという話になるわけです。

火星文明が地球を追い越す

火星の時間は地球から見たら1億倍で進みますから、テラフォーミングが捗ってしかたありません。しかし地球からの遠隔操作だけでテラフォーミングすることは難しいので、植物が茂るくらいになったら人間を派遣して調整することになります。

類人猿が人間に進化するまで100万年くらいですが、火星の100万年は地球の4日弱(100万年÷1億=0.01年≒3.65日)でしかありません。火星に入植した科学者達の子孫は、あっ!という間に地球文明を追い越して使節団を地球に送ることになります。その後で火星もSPINに覆われたと思う(ちょっと記憶が曖昧…)。

火星の使節団とは色々軋轢が生じるのですが、SPINを地球と火星にもたらした「仮定体」の研究のもとに団結、しかし結局は地球や火星が滅ぶ前にSPINが解除されます。でもって代わりに惑星規模の巨大なアーチが地球にはめられて続編の「無限記憶」に謎が持ち越されます(3部作なので、その次の「連環宇宙」で完結)。
SPINで時間を遅らせたのは、このアーチが地球に到着するまで人類が滅ばないようにする措置だったと思う。このアーチは何なのか?仮定体とは何なのか?色々なことが謎のまま続編へ…。

続編はSFホラー?

続編の「無限記憶」ではSFというよりホラーっぽさを感じました。砂ばかりの土地に生まれる変な植物…何かの声が聞こえる謎の少年…。他の方の書評を漁っていたら「エウレカセブン」との類似性を見ている方がいた。
→参考:はるの魂さま「無限記憶AXIS


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