エタる?永遠の終わり

投稿者: | 2016年1月15日

完成しない作品

作品がいつまでも完成しないことを「エターナる/エタる」と言うそうです。twitterを始めてから覚えた単語です。興味深い。

→参考:NinaLabo様「なぜ、副業のゲーム開発はエターナるのか

永遠の終わり

SFファンの間で「エターナル」といったら1955年にアシモフが出版した「永遠の終わり(wikipedia)」でしょう(廃刊のためかAmazonでも中古しかないしwikipediaの記事も少なめ..)。この作品に登場する時間管理局の人たちがエターナル(永遠人)と呼ばれています

管理された平和な世界

時間管理局(エタニティ)の方々はタイムマシンを利用して人類のピンチを事前に防いでいます。そのため作中の世界では日本に核兵器は落とされませんでした(というか核兵器の開発が防がれました)。SFに良くあるディストピアを想像させますが、管理されている世界よりも時間管理局内の政治的な描写の方が多くディストピア感はありません(代わりに時間管理局のブラック感があります)。

タイムマシンが行けない未来

SF作品では良く「上位だと思っていた立場よりも、より上位な立場が登場します」。この作品でも似たような存在(超未来人?)が登場し、そのため特定以上の未来には進めません。彼ら超未来人の目的が結構意外でした(アシモフの別作品で人類が銀河を制覇した世界があるのですが、その世界で異星人が登場しないことの説明にも繋がります)。訳された時期が古いためか文体があまり好きになれなかったのですが、ストーリーは面白いと思います。

ホモサピエンスとネアンデルタール人

この物語を読んでいる時に、ホモサピエンスとネアンデールタール人の事が頭に浮かびました。昔、ネアンデルタール人を含め色々なヒト属(wikipedia)が存在したが、残虐なホモサピエンスに絶滅させられてしまった(残虐性が種の興隆に優位に働く)というコラムを読んだ記憶があります。「永遠の終わり」には「人類が再び残虐性を手に入れて覇者への道を進む」という雰囲気があります。永遠が終わり、無限が始まる。

ネアンデルタール人(wikipedia)は最後まで生き残ったホモサピエンス以外のヒト属で多くの壁画を残したり死者に花を手向けたり、優しくて文化的な種族だったとされています。


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